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忘れもしない旗揚げ公演、沖縄市民会館使用の申請の時、『・・・過激団?おい、ちょっとこれ、公文書には載せられないなぁ・・・」と言われた。「こんにちは、笑築過激団と申しますが…」と言えば会社の受付嬢に「ホンモノですかニセモノですか?」とも真剣な顔で言われた。ホンモノの松竹歌劇団の関係者らしき人からは「沖縄にも『ショウチクカゲキダン』っていうのがあるんですって?」と言われ、当事者である座長はやっぱり真顔で「あるみたいですよ」とシラを切っていた。
あれから27年、設立当時のメンバーも独立したりカタギに戻ったり、色々ありはするもののそれぞれがそれぞれの道を勝手に歩んで、ついには座長の玉城満は県議会議員になってしまった。それでも我が笑築過激団はチクチクコツコツたまには新聞やラジオで世間様をお騒がせしつつ、劇団のような会社のような訳のわからない活動を続けて生きながらえています。
OBの皆さん、芝居を見に来てくれた皆さん、今は亡きてるりん先生をはじめとする諸先輩方、関連スタッフの皆さん、マスコミ関係の皆さん、そしてスポンサーの皆さん、言葉ではどうにも言い尽くせないけどみんなみんないっぺーニフェーデービル。これからもストレートに味わってもらえる美味しい古酒を目指してがんばります。

2009年06月30日

夜中の作業はひとりで

このところお家にこもって『白旗の少女』の写真アルバムをずーっと作っている。現在5冊目製作の途中。だいぶ手馴れてきたので、作り方を紹介しよう。

夜中の作業はひとりで


先ずは、こんなヘンテコな道具にはさんでアルバムの中身をキッチリ揃えて固定して、本の背(本棚に立てたときにこっちに題名などが見える部分)に糊を何重にも塗って中身がバラけないようにしっかり固定する。それこそ本格的な道具も揃えたい所だがいかんせんちょっとでも安く作って皆さんにお届けしたいので、耳かき・編み棒・板のきれっぱし・子どものお習字用の半紙・料理用の刷毛などなど、お家にある物で使えるものはほとんど使っている。

糊→糊→和紙→糊→花ぎれ→糊→寒冷紗→糊→クラフト紙

夜中の作業はひとりで


仕上がるとこんな風になるのだが、中でもワタシが感激したのは花ぎれ。これは本を立てて上から見たときに背の端っこに糊が見えたりしないように隠すための布で、大概のハードカバーには必ず仕込まれている。美しく本を仕上げたいという心の表れた素晴らしい智恵だと思う。

こうやって何重にも固めた背の糊がしっかり固まるのにまる一晩。その間に表紙を作る。2mm厚のボール紙に紙を張って表紙は作るのだが、あんまりにも緊張する作業なので写真は割愛。出来上がるとこんなになる。

夜中の作業はひとりで


これに前の晩に作っておいた本の中身を挟み込んでしっかり糊付け、重石をして一晩置くとこんな風に出来上がる。(製本行程を詳しく知りたい方はこちらでご覧になってくださいね。)

夜中の作業はひとりで



手前ミソで恐縮だが、一冊一冊出来上がる毎に実に立派に仕上がったアルバムをとっくり眺めながら、どこのお家にお嫁に行くのかと思うと手放したくない気分がふつふつと沸いてきて、東京にいる絵描きの叔父を思い出した。
何回目かの個展を見に行った折、どうしてもこれを買えと叔父が一枚の絵を指差した。お金も無いので嫌だと言うがどうしても譲らず、結局その頃の彼氏に買ってもらった。ずいぶん経ってから「気に入った絵は行方がわからなくならないように身内に持たせるのが絵描きなのだ」と叔父が話してくれて、それからは引越しをする度にずっと持ち歩いてきた。

ここまで書いたら、あの絵を別れた旦那のところに置いて来てしまったのを思い出して急に腹立たしくなって、次の休みにはじぇったい奪い返しに行こうと決めた。


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Posted by 笑築過激団 at 02:59│Comments(2)3代目 門ひちゃぁ
この記事へのコメント
凄く綺麗にできてますね!

びっくりしました(*^_^*)
Posted by 可愛いしろくま at 2009年06月30日 15:52
素晴らしい出来に、お口あんぐり。

この繊細な作業、愛情無くしてできませんっ♪。

手に取った皆様の笑顔を思い浮かべながら、マニファクチャー工房は、稼動しているんですねぇ…(*^_^*)。
Posted by あっちゃん小ぁ〜 at 2009年07月01日 23:42
 
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